我慢強い人の性格の心理的特徴とはどのようなものなのでしょうか?
あなたは、我慢強い人に対してどのようなイメージをお持ちでしょうか?
私は、我慢することは「良いことだ」と強く思い込んでいました。
一般的には、「我慢強い人」は普通の人だったらイヤだと思うようなことでも、有無を言わさずに取り組んでくれる人ということになるでしょうか。
例えば、
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- 「何事にも耐えうる強靭な精神力」
- 「頼りになる人」
- 「将来はきっと出世する人」
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などなどのイメージがあるのではないでしょうか?
私たちは生きていくには楽しいことだけではないと、言い聞かされてきたと思います。
我慢をすることによって乗り越えるべき「壁」があるというふうに思っています。
例えば、
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- 「めんどくさい上司・・・」
- 「やりたくもない仕事・・・」
- 「パートナーの小言・・・」
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など、挙げればキリがありません。
ただ一方で、我慢ばかりしていていいのか?という思いもあるはずです。
「我慢」というものとどのように付き合えばいいのか分かれば、もっと生きやすくなるはずです。
反対に、「我慢」というものとの付き合い方を知らなければ、「後悔」しか残らないことでしょう。
そこで、「我慢強い人」について詳しくご紹介していきたいと思います。
我慢とは自分を消すこと
我慢とは自分の本音に「フタ」をすることです。
私たちは、心のどこかで自分の「素」を出してもいい、「風通しのいい」ものであってほしいと誰でも思っているはずです。
夕方の5時になれば、「お疲れ様」と言ってアフター5を楽しみたいのではないでしょうか。
しかし、現状ではそうなっていません。
たくさんの人の心の中を
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- 「〜しなければならない」
- 「〜する必要がある」
- 「〜するべきだ」
[/list]
という事が「頭の中」の大半を占めているのです。
まるで、何かにとり憑かれたように行動している人もよく見かけます。
つまり、心にまったく余裕がないということです。
また、そのままの自分でいられないということは「心理的にもストレス」になります。
身体を壊したり、自分が何をしたいのか分からなくなるのも当然なのです。
自分を否定するために「自尊心」が思い切り低くなります。
「自尊心が低い人の原因と特徴、自尊心を高める3つの方法」では、このメカニズムを詳しくご紹介しています。
親や先生から学んできた「我慢」というものが、必要以上に私たちを蝕んでいるのです。
では、我慢がどのような「伝統」から成り立ってきたのかを見ていきましょう。
そして、これからの社会環境で「我慢」はどのようになっていくのかも見ていきましょう。
「我慢は美徳」という伝統
私たちは日本という国は、海に囲まれた土地であります。
そして、街は山で囲まれているという性質を持っています。
このような条件では、ある特定の集団の中で生きていくことが運命づけられています。
さらに、日本は資源が乏しかった時期もあり生きて行く上で「我慢」というのは必須の能力でした。
なぜなら、「我慢」をすることで誰か他の人が助かるからです。
また、日本はアメリカなどと違ってみんなが「教育」や「医療」などに平等にあずかることができる制度をベースに発展してきました。
日本版資本主義とでもいうのでしょうか。または「横ならび意識」ともいうのでしょうか。
ゴリゴリの資本主義国であるアメリカなどでは「格差」がハンパではないことになっており大変な問題となっております。
しかし、日本はどんな不利な状況下であったとしても、しっかりとセーフティネットがはり巡らされていたのです。
つまりは、安心して暮らせるのです。
おそらく、前述したような「我慢」しなければならないような条件下で発展してきたことは何も悪いことばかりではなく、とても良いこともあったのです。
このような「伝統」が私たちを助ける一方で、私たちを見失わせるわけです。
「我慢」をすることは、これから減る?
さて、我慢強い人というのは実はこれからは、私は問題になると思っています。
なぜなら、日本はかつてとは比べものにならないほど「豊か」になったからです。
つまり、昔より圧倒的に我慢する必要性がなくなっているのです。
それにも関わらず「我慢」をし続けていても、あまりいいことは起こらないばかりか弊害が出るような気がします。
また、我慢をすることは自分の本音にフタをすることを意味しています。
そのままの自分を否定してしまうと、本当に自分が思っていることが見えなくなり自分を見失う第一歩だからです。
頭ごなしに「我慢」していると、自分の本音という「聖域」にフタをしてしまうこととなることが詳しく書かれています。
さらに、おもしろいことを最近発見したので、共有したいと思います。
「競争」をしていると思いやりがなくなっていくことが研究結果で分かってきています。
もちろん、競争には「我慢」がつきものです。
給料を「我慢料」だと思っている人もいるのではないでしょうか。
また、そのままの自分を否定されることは大きく「自負心」を傷つけることになります。
結果的に、いまの日本では「我慢」をすることで得られるものよりも、「我慢」をすることで失うものの方が大きくなってきた条件下にあるのではないでしょうか。
どこまで「我慢」をするのかをしっかりと自分の中で吟味するべきなのではないでしょうか。
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